うちの子は発達障害??

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発達障害のこどもを持つ親

私個人的には「発達障害」という言葉は好きではありません。・・・ですが、一般的にわかりすく「発達障害」という言葉で記事を書かせていただいています。

人見知りや場所見知りが激しい、こだわりが強い、落ち着きがない、といった子どもの特徴からうちの子は発達障害ではないかと考えたり、保育園や病院や相談機関に相談する保護者がいます。小学生に上がってからは、集団行動についていけない、相手の気持ちが考えられない、忘れ物が多いといったことから、発達障害ではないかと考える親もいます。

発達障害といっても、広汎性発達障害や注意欠如・多動性障害、学習障害などいくつかのタイプがあります。ここでは広汎性発達障害と注意欠如・多動性障害について載せておきます。

 

○広汎性発達障害(PDD)

広汎性発達障害とは、「対人関係の困難」「パターン化した行動や強いこだわりの症状が見られる障害の総称です。自閉性障害、レット症候群、小児性崩壊性障害・アスペルガー症候群、さらに特定不能の広汎性発達障害が含まれます。

DSM-5(米国精神医学会刊行の精神疾患の診断・統計マニュアル)においては、広汎性発達障害概念はなくなり、自閉性スペクトラム症にまとめられました。

人によって障害の程度は異なり、どの程度生活に支障があるのかということで診断がなされます。

急な予定の変更があると対応できない、空気が読めない、相手の気持ちがわからず自分視点の言動となってしまう、特定の物事に対してのこだわりが強いといった特徴が見られます。

○注意欠如・多動性障害(ADHD)

注意欠如・多動性障害とは、集中力がない(注意欠如)、じっとしていられない(多動)、すぐに行動してしまう(衝動)といった症状が見られる障害です。

症状の現れ方によって、不注意が優勢なタイプや多動性・衝動性が優勢なタイプが見られます。

特徴としては、忘れ物が多い、授業に集中できない、片付けが苦手、落ち着きがない、後先考えずにすぐに行動してしまう等が見られます。

 

発達障害の特徴が顕著な場合は、定期健診や保育園などから「発達が気になる」と言われ、幼児の頃には診断がつくこどももいます。逆にそこまで特徴が顕著ではないため、生活に多少の不便さは感じながらも中学生以降や大人になってから診断がつくこともあります。

「うちの子は発達障害ではないだろうか」と思いながら相談機関を訪れる保護者も少なくないと思います。中には子どもの養育に大変苦慮されてきた方の中には何らかの発達障害だという診断がついてほしいという気持ちで相談機関に訪れる方もいます。逆に、まったく発達障害ということを考えずに養育に困っているということで相談に訪れる保護者もおられます。

診断がつくことで、周りに理解してもらいやすいということは確かにあるのかもしれません。しかし、診断がつくかつかないかということよりも、まずはそのこどもはどんな特徴があるのか、どんなことが得意でどんなことが苦手なのかということを理解し、そのこどもに合わせた関わりをしてあげることが大切だと私は考えています。

先に述べた、広汎性発達障害や注意欠如・多動性障害の特徴は多かれ少なかれ誰しもにある特徴です。空気が読めない、集中力がない、落ち着きがない、そのような特徴は私もそうですが、誰しも少しは当てはまるところがあると思います。そのような特徴でどの程度普段の生活に支障が出ているのか、生まれ持った特徴なのかというところで、どこかで医者が線を引いて診断名を付けているのです。

もちろん診断がつくことで、周りの理解を得られたり精神保健福祉手帳の取得や福祉的なサービスを受けることにつながりやすくなったりもします。

ただ診断名に捕らわれすぎるのではなく、その一人一人のこどもの特徴を理解し、その特徴に合わせた関わりをしてあげることが大切だと思います。

口では、簡単に言えますが、これが本当に大変なことです。私も以前は保育士として働いていたことがあるのですが、発達障害の特徴が顕著なこどもの場合は幼いころから集団に合わせて行動することが難しく、よくもわるくも目立つことが多いです。

 

私が保育士として働いていたときにはAくんという、幼いころから広汎性発達障害という診断がついていたこどもがいました。保護者は父母ともにそのこどもの特徴に合わせて上手く関わってくれていました。卒園式を終えた時、私はAくんのお母さんに「本当にAくんのことを、発達障害を受け入れて、いつもAくんのことを第一に考えてきてくれましたね」と話をしました。するとお母さんからは「本音では受け入れられていないかもしれません、でもそうするしかないんです」とお話ししてくれました。

客観的に考えたら、発達障害を受け入れ、その特徴の合わせた関わりをすることがそのこどもにとっての成長につながるということはすぐに理解できます。しかし、いざそれが、わが子がそうだと言われると素直に受け入れられるでしょうか。

保護者はいろんな葛藤や悩み、不安を抱えながらそのこどもと一生付き合っていくのです。そのような思いで子育てをしている家庭もあるということを少しでもみなさんにも知っていただけたらと思います。

 

 

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